山城国 東福寺

恵日山東福寺は京都五山の第四位にあたる名刹で、聖一国師が開山した。この絵は仏殿と開山堂を結ぶ渓谷に架けられた橋廊で、中央に舞台造が設けられている。橋下の渓は洗玉澗といって、楓が多く、秋の末には紅錦の色美しく京都の奇観といわれる。激しい雨が降りしきって、風もかなり伴っている。雨の模様の描写も見事である。

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